30代 女性 会社員 様
問診・検査
10代のころより肩こりは感じていたが、社会人になり、パソコン中心の業務内容
が続くようになってから、激しい肩こりに悩まされている。
僧帽筋、菱形筋に加え、後頚筋群の過緊張が認められる。
肩こりに加えて、頚部の過緊張による緊張性頭痛にも悩まされている様子。
頸椎、肩関節、肩甲骨の可動域制限も認められる。
1回目
肩部、頚部、肩甲骨周辺、上肢を重点的に施術する。
僧帽筋(上部、中部、下部)、肩甲挙筋、菱形筋に対するトリガーポイント・セラピーを施す。
加えて、棘上筋、棘下筋、大円筋、小円筋、肩甲下筋にもアプローチし、
肩甲骨周辺の過緊張の緩和を試みる。
長時間のマウス操作の影響で、上腕、前腕部筋群にもトリガーポイントを触知したため、
併せて解除する。肩関節、肩甲骨のモビリゼーションも丁寧に行い、可動域の改善も試みる。
後頚筋群のトリガーポイントは押圧時に頭痛を再現した。
過度の強圧での施術は強い揉み返しのリスクもあるため、
耐えうるギリギリの強さでトリガーポイント・セラピーを施した。
十分に軟部組織が緩んだのを確認したのち、
上位胸椎及び頸椎にカイロプラクティック的手技を施した。
施術後、かなりの症状の軽減を実感された。
加えて頸椎、肩関節などの可動域も改善された。
2回目(2日後)
前回後、症状はだいぶ緩和された。が、まだ長年のしつこいコリは残っており、
治療を続け、柔らかい状態を覚えこませる作業が必要となる。
本日も前回同様のアプローチを試みる。
前回に比べ、より深部のコリまでアプローチできるようになっている。
当院での施術に加えて、自宅や職場でもできるような肩こりを改善・予防する
エクササイズを処方する。
また、猫背の姿勢が癖になっていたため、姿勢の矯正も併せて行う。
3回目(4日後)
だいぶ症状は落ち着いてきた。疲労が溜まりそうになってきたらエクササイズをすることで、
ある程度痛みのコントロールもできるようになってきたとのこと。
本日は前回同様の施術に加え、腰部、下肢の筋肉・関節の緩和操作をし、全身の調整を行った。
本来の身体の状態に近づきつつあるのを実感してきているが、
まだ長年の姿勢の癖や疲労が溜まりやすい環境にいるため油断せず、
エクササイズは続け、定期的に身体のメンテナンスもし、
良い状態を維持していけるようにするのが望ましい旨、伝える。
総括
かなり慢性的で頑固な肩こりの方でしたが、つらい肩こりであればあるほど、
施術の効果もより強く実感できると思います。
現代人は、パソコン作業など、どうしても肩こりになりやすい環境にあります。
環境を劇的に変えるのは難しいですし、疲労が溜まらない生活を送るのもなかなか現実的では
ないと思います。ですが、つらい症状を我慢することはなく、適切に処置すれば、
症状が和らぎ、かつ良い状態を維持することができます。
慢性的な症状だと諦めずに、早めに対処するのが肩こり改善には必要です。